カスケード制御の原理と応用
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カスケード制御の原理とその応用 雲南昌晖計器製造有限公司は、実例を交えてカスケード制御の原理や、カスケード制御用計器の選定方法、そしてカスケード制御システムのパラメータ設定方法について解説しています。工業現場でカスケード制御が用いられるのは、外部からの影響に対する応答性を向上させ、負荷の制御範囲を限定するためです。 1、フィードバック制御による外乱応答の改善 温度コントローラを用いた測定制御の目的は、制御対象の状態(測定温度)を迅速に目標値(温度の設定値など)に収束させることであり、あらゆる外乱に対して常に目標値と制御対象の状態との差をゼロにすることである。では、フィードバック制御は、外乱によって引き起こされる制御状態の乱れをどのように抑制するのでしょうか?図1に示すように、温度調節器を用いて薬液の温度を制御する例を以下に説明する。 図1 単純フィードバック制御系統 単純フィードバック制御系統の構成と計装機器の配置 1. 現場センサー 2. アクチュエータ(調節弁、インバータなど) 3. シングルループ温度コントローラー 温度制御などの大きな遅れがある状況で使用する場合は、大きな遅れがあってもオーバーシュートやアンダーシュートが起こらないように、人工知能やファジー制御アルゴリズムを備え、自己調整機能のある調節器を選ぶのが最善です。 この単純な温度フィードバック制御システムは、バルブの開度を変えることで蒸気の流量を調整し、それによって薬液の温度を制御するものであり、乱れの主な原因としては蒸気の温度変化や圧力変化などがある。この制御システムにこれらの撹乱が生じた際にフィードバック制御を用いると、これらの影響が薬液温度の変化として現れる前には温度制御器による修正動作を行うことができないため、撹乱によって引き起こされた応答の混乱を迅速に収束させることは難しい。 図2 蒸気温度が低下したときの応答 2、フィードフォワード制御と併用することで撹乱応答を改善する 前図1の制御系において、蒸気温度の変化を測定でき、かつその変化に対して必要な適切な修正量(開度出力MV)を明確に知ることができれば、フィードフォワード制御と併用することで、フィードバック制御のみを用いた場合よりも、蒸気温度の変動がもたらす影響を改善することができる。 図3 フィードフォワード制御システム フィードフォワード制御システムの構成と計装の配置 1. 現場センサー 2. アクチュエータ(調節弁、インバータなど) 3. シングルループPID調節器 温度制御などの大きな遅れがある状況で使用する場合は、大きな遅れがあってもオーバーシュートやアンダーシュートが起こらないように、人工知能やファジー制御アルゴリズムを備え、自己調整機能のある調節器を選ぶのが最善である。 4. 加減算演算モジュール 図3はフィードフォワード制御システムであり、蒸気の温度を検出し、蒸気温度に変動が生じた際に迅速にその変動を修正することができる。このため、蒸気温度の変動という外乱によって薬液の温度の変動を最小限に抑えることができる。 しかし、薬液の温度は蒸気流量の影響を受けないため、一般的に蒸気流量(撹乱と温度プロセスの状態変化の関係)を正確に把握することが難しく、フィードフォワード制御を併用して制御結果を改善することには限界がある。また、図3のフィードフォワード制御系は蒸気温度のみを補償するため、蒸気の圧力変動には効果がない。 3. 串列制御による外乱応答の改善 図1に示す制御系において想定される外乱は「蒸気温度の変化」と「蒸気圧力の変化」であり、どちらの場合もその変化は薬液に供給されるエネルギーの変化として現れ、その結果として薬液温度が変化する。 したがって、蒸気の温度や圧力が変動しても、蒸気によって薬液に供給されるエネルギーが一定であれば、薬液の温度は一定値を保つはずである。 この観点から、薬液にエネルギーを供給する薬液タンクの下部の温度を検出し、制御回路に加えて制御するシステムである。 図4 串列制御システム串列制御システムの計装構成:
1. 現場センサー
2. アクチュエータ(調節バルブ、インバータなど)
3. 単回路PID調節器
温度制御などの大きな遅れがある条件下で使用する場合は、大きな遅れがあってもオーバーシュートやアンダーシュートが起こらないように、人工知能やファジー制御アルゴリズムを備え、自己調整機能のある調節器を選ぶのが望ましい。
4. 外部給定調節器
図4のように2つの調節器を直列に接続して動作させ、一方の調節器の出力をもう一方の調節器の給定値とする制御方式を「串列制御」と呼び、その動作は次の通りである。温度制御器MASTER(マスター)は、「薬液の温度」を目標温度にするために、「薬液タンクの下部の温度」を決定し、温度制御器SLAVE(スレーブ)の目標温度を出力する。温度調節器SLAVE(従属)は、「薬液タンク下部の温度」を温度調節器MASTER(主)が決定する目標温度にするために、「開度出力」を決定するものです。 図5 串列制御回路のブロック図
SV:薬液の目標設定温度
FL:蒸気の流量
SVs:薬液タンク下部の目標設定温度
PVS:薬液タンク下部の測定温度
MV:流量制御バルブの開度出力
PV:薬液の測定温度
G1:蒸気流量に対する薬液タンク下部温度の応答特性
G2:薬液タンク下部の温度から薬液温度測定点までの応答特性
串列制御システムでは、蒸気の温度や圧力が変化すると、SLAVE(従属)コントローラーがその変化を薬液タンク下部の温度変化として検出し、MASTER(主)温度コントローラーから出力される薬液タンクの設定温度値との温度差を「0」にするために調節バルブの開度を調整する。これにより、図1の単純なフィードバック制御システムよりも、外乱によって引き起こされる温度の乱れを迅速に抑制できることがわかる。 図6 4、シリアル制御による負荷の制御範囲の制限 図7 単回路温度制御系 図8 シリアル温度制御系 出力値MVを100%に制御すると、ヒーターが焼損する可能性がある。 ヒーターの温度を600℃以下に抑えて使用したい場合は、図8のシリアル制御が必要です。 従属温度コントローラの入力範囲を0~600℃に設定したい場合、メイン温度コントローラが出力するMVを0%~100%にすれば、それは従属温度コントローラの目標値SVが0~600℃に相当し、ヒーターの温度を600℃未満で動作させることができます。 5、カスケード制御のまとめ カスケード制御によって干渉応答特性がどのように改善されるか、理解できましたか? 図9 串列制御回路のブロック図 図9に示すように、串列制御の制御回路は2つあり、フィードバックによって制御される対象となる制御量(PV)の回路を「MASTER(マスター)回路」と呼び、「MASTER(マスター)回路」の内側にある回路を「SLAVE(スレーブ)回路」と呼ぶ。 6、カスケード制御が良好な制御効果を得るためには、以下の条件を満たす必要がある。①従属ループを構成できること。 ②撹乱は従属回路内で発生する。 ③主側の制御対象の応答速度の遅れに対して、従属側の制御対象の応答速度は遅く、その遅れも小さい。 上記の条件でない場合、主回路内で発生する撹乱などに対しては、ステップ制御では撹乱応答を十分に改善できず、良好な制御効果は得られないことに注意してください。 PIDパラメータのチューニングを熟知し、自動制御システムを自動運転モードに切り替えることができるかどうかは、エンジニアの自動化スキルのレベルを示していますが、実際にPID制御やPIDパラメータのチューニングをしっかりと習得している人は多くありません。